★一定の速度で走るとメロディを奏でてくれる舗装路面「メロディロード」
メロディロードとは、車・バイク・自転車などのタイヤとの摩擦音がメロディに聞こえるように舗装路面に溝を切り込み、路面上を予め定めた速度で走行するとメロディが流れるよう細工を施された道路のことです。
具体的には、まず、アスファルトなどの舗装路面に深さ3mm–6mm、幅6mm–24mm、長さ3m程の溝を道路横方向に数百メートル程度の距離にわたり、連続で複数削ります。
その路面上を、車両が一定のスピードで走行した際に発生する舗装路面とタイヤとの接触による走行音を適切に調整し、走行音があたかもメロディを奏でるかのような効果を狙ったものです。
計算上は仮に、設定速度が時速60km、距離300mのメロディロードを走行した場合、設定速度通りに走行すれば約20秒間のメロディを愉しめます。
バイクでもメロディは鳴るのですが、残念ながら、バイクの運転中はヘルメットの影響か、自分が操るバイクが奏でるメロディを聞くことができません。
しかし、他の車両が奏でるメロディを愉しむことはできますので、ぜひ「メロディロード」をツーリングのプランに組み込んでみてはいかがでしょう。
★様々なメロディが作り出せる理由とメロディロードの効果
溝から溝までの距離によって走行音の音階や音域等の調整が可能で、また、溝の切削幅の調整で発生音量の大小も調整できるのです。
また、ドライバーが予備知識として使われている曲目を知っている場合は、無意識にそう聞こうとすることにより、より鮮明に聞こえると言われます。
メロディロードには、メロディを聞いてみようとしてドライバーが設定速度どおりに走ることにより、法定速度を守ってもらおうという効果や眠気防止の効果が期待されています。
地元由来の曲を採用することにより、地域観光資源を創出し、観光客を増やす効果も期待されています。
★おススメの走行コースに設置されたメロディロードは?
関東地方では、神奈川県箱根町・芦ノ湖スカイライン(有料区間)の「残酷な天使のテーゼ」、群馬県高崎市・群馬県道33号渋川松井田線の「静かな湖畔」、山梨県富士河口湖町・富士スバルライン(無料区間)・「ふじの山」、群馬県高山村・群馬県道36号渋川下新田線の「星に願いを」、中部地方では、長野県茅野市・信州ビーナスラインの「スカボロー・フェア」があります。
関西地方では、滋賀県大津市/守山市・琵琶湖大橋の「琵琶湖周航の歌」、和歌山県紀美野町・国道370号(高野西街道)の「見上げてごらん夜の空を」、中国地方では、広島県世羅町・「町道フルーツロード」の「となりのトトロ・さんぽ」、同町・「町道ふれあいロード」の「森のくまさん」があげられます。
メロディロードは、その土地柄を表した曲をテーマにしたものが多くあり、ツーリングに出掛ける際は、観光がてらメロディロードを走ると良い思い出になると思いますよ。