★岐阜県と石川県を結ぶ林業のために整備された山岳道路
白山スーパー林道は、石川県白山市から岐阜県白川村を結ぶ、延長33.3キロメートルの有料道路で、2015年4月より「白山白川郷ホワイトロード」として新たな愛称で親しまれています。
岐阜県白川郷と言えば、世界遺産にも選ばれている合掌造りで有名な雪深い地区です。
通行可能期間は毎年6月上旬から11月10日まで(積雪の状況により変更)で、気象状態によって通行できないこともあり、情報の確認が必要です。
この林道はそもそも観光目的ではなく、未開発森林資源の開発を目的に昭和52年に開通した道路で、標高は600m-1,450mと標高差が大きく、岐阜県側・石川県側どちらから入っても、前半は上り、後半は下りです。
急カーブの連続で、トンネルを抜けてすぐにカーブに入る場所も多く、安全運転には注意が必要です。
岐阜県側から入る場合のアクセスは、東海北陸自動車道「白川郷インターチェンジ」から国道156号線を約10分で、白山白川郷ホワイトロードの馬狩料金所に到着します。
涼しい風を受けたツーリングもそれ自体で爽快ですが、途中には山岳地帯ならでは見どころも多く、駐車場や展望台が整備されていますので、ぜひ立ち寄りたいですね。
岐阜県白川郷方面から入る場合の、沿線の立ち寄りおススメのスポットを紹介します。
★白川郷展望台
馬狩料金所を過ぎて、しばらく急カーブを上ると、白川郷が眼下に広がる白川郷展望台に到着します。
白川郷が見下ろせる展望台で、展望台に登れば立山連峰・穂高連峰など北アルプスの山々の雄大な景色と、日本屈指の規模のロックフィルダムである御母衣(みぼろ)ダムなどが望めます。
周辺にブナの小径があり、樹齢100年以上のブナの原生林を直接肌に感じることができ、そのブナの幹を見ると途中の高さから苔が生えているのですが、冬になると苔の生えていない部分は雪に埋まるのです。
このブナの小径の最大の魅力は、季節の景色で、春は植物の芽吹き、夏は大木の涼しい木陰、秋は紅葉など、小径散策は自然の豊かさと美しさを満喫させてくれます。
★石川県側の国見展望台や多数の滝
国見展望台は、石川県側に入って2番目のヘヤピンカーブで標高1,100mに位置しており、林道から白山が眺望できる場所にあります。
東には妙法山と念仏尾根、今、走り上ってきた蛇行するホワイトロード、南に白山が望め、双眼鏡も備えられています。
更にカーブ道を下って行くと、沿線には、姥が滝、かもしか滝、岩底の滝、赤石の滝ほか多数の滝があります。
姥が滝(うばがたき)は、1990年に「日本の滝100選」に選ばれた滝で、老仙女がここで白髪を梳(す)いていたという伝説が残り、岩肌沿いに幾筋にも分かれて落ちる流れを白髪に見立ててこの名が付いたそうです。
遊歩道が整備されており、滝の下まで降りることもできますので暑い夏には超おススメですよ。
かもしか滝周辺は、日本一のカモシカの生息密度といわれている地域なので、このネーミングとなりました。