★日本で唯一車もバイクも走れる砂浜の観光道路
「千里浜(ちりはま)なぎさドライブウェイ」は、日本でただ1か所、世界でも3ヶ所だけと言われる、普通の車やバイクで砂浜を走れるスポットで、石川県羽咋郡宝達志水町今浜から羽咋市千里浜町までの約8kmの観光道路です。
波打ち際を爽快に疾走できるドライビングスポットとして人気がありますが、砂浜を走行できる第一の秘密は、砂のキメ細かさにあります。
千里浜の砂は、粒子のキメ細かさに加えて、一般の砂浜の砂の大きさがバラバラでムラがあるのに対し、一つ一つの粒が小さく、大きさも揃っていて、角張った形であるという特徴があります。
このきめ細かな砂が適度に水分を含むと砂浜は固く絞まり、舗装した道路のように車やバイクの走行が可能になるのです。
千里浜にこのように特別な砂が溜まった理由は、石川県を流れる手取川などの複数の川から海へ流れた砂が、沖から浜辺へ押し戻される過程でより細かくなり、徐々に千里浜近辺に堆積したと考えられています。
ただし水分が、少なかったり、多すぎたりすると、かえって砂がサラサラと流れ易くなりますので、走行に際しては走るラインに注意が必要です。
走っているのは4輪車が多いのですが、もちろん原付バイクから1,000cc超えの大型バイクでも全く、砂に沈むことなく軽快に走れます。
★日常を忘れさせてくれる「日本海に沈む夕陽」や「夜の日本海に浮かぶ漁火」
日本海に沈む夕陽を見ながらのツーリングはロマンティックで、大切な人と走れば最高です。
国内にいることを忘れさせてくれるほどの景色だと評判で、カップルに大人気のスポットとなっています。
また、夏は全国から300隻に及ぶイカ釣り漁船が集まると言われるイカ漁シーズンで、夜の海に漁火が浮かび上がり、オレンジ色の光が幻想的な雰囲気を演出して、心が癒され想い出に残るシーンとなることは間違いありません。
★走行上の留意点
①風が強く波が高い時や天気が悪い日はとても危険ですので、立ち入りができなくなることがあります。
冬の日本海は、荒れる日が多くあるので、訪れる際には情報をよく確認しておいてください。
②砂が乾いてしまっている端の場所は砂が固まっておらずサラサラなことが良くあり、入りこむとスタックしてしまう危険があります。
できれば空気圧を少し下げるといいのですが、できない場合は、他車が走った後をよく見て、砂が固まっているラインを選んで走行するようにしましょう。
③あまり波打ち際を走行すると、大きな波がきてバイクに海水がかかってしまう危険もあり、故障の原因となります。
④砂浜走行の際は、目ではわかりませんが、塩分を含んだ海水・海風をバイク全体が浴びており、そのまま放置するとサビの原因になりますので、走行後は早めの洗車を心がけてください。