量産型バイクを最初に作ったのは現在のベンツ
バイクには長い歴史がありますが、その歴史を遡ると1890年代に行き着きます。
この頃に世界初のバイクとなる「リートワーゲン」というバイクがドイツで作られました。
そこから改良が加えられ、現在のベンツによって世界初の量産型バイクが作られました。
それが「ヒルデブランド&ヴォルフミュラー」というモデルです。
現在は世界各国の各メーカーから、さまざまなバイクが量産されています。
しかしその源泉を辿ると、このバイクが最初だったのです。
世界初のバイクにどのような特徴があったのかを見てみましょう。
世界初のバイクがもっていた特徴
世界初のバイクであるヒルデブランド&ヴォルフミュラーの特徴として、まずは「パラレルツインエンジン」が挙げられます。
エンジンはバイクにとって心臓ともいえる部分で、走行性能を左右する重要なパーツです。
1890年代という昔から、パワフルなバイクのエンジンとはどうあるべきかが研究されていました。
そして当時の技術で到達したのが、この形のエンジンだったのです。
パラレルツインエンジンは2本のシリンダーが平行に2本付けられています。
1本ではなく2本にすることで、ドイツのタフな道も走ることができる力強い動力を生み出したのです。
この考え方は現在のエンジン開発でも元になっています。
今は当時のエンジンから大きく改良がなされていますが、根本的な考え方は共通していたのです。
また、エンジンは「水冷1500cc」となっていました。
1500ccというと、現在の大型バイクとしても十分通用するサイズです。
昔の路面は今よりも整備されていなかったため、荒れた道でもしっかりと走ることができるパワーが必要でした。
そのために1500ccという排気量は、必要不可欠なスペックだったのだと考えられます。
エンジンの冷却は水冷と空冷があり、水冷は現在も用いられています。
効率よく冷却できるシステムとして、水冷エンジンは以前から定評がありましたが、それが現在まで続いていることは驚くべきことといえます。
世界初のバイクは博物館に展示
このように世界で最初に作られたヒルデブランド&ヴォルフミュラーというバイクは、さまざまな特徴をもっていました。
現在このバイクを個人で所有している人はいないと考えられており、博物館に展示されています。
現存しているバイクは今でもしっかりと動き、当時の走りを再現してくれます。
1890年代に作られたバイクが今でもしっかりと動くのは衝撃で、懐かしさと新鮮さを同時に感じさせてくれます。
主流となっている現行バイクも、とても魅力あるものです。
ただ、ときにはこうした昔のバイクにも目を向けてみると、さらにバイクに対する興味を深めることができます。