HONDA CB400FOUR(通称ヨンフォア)は、ホンダが1970年代に発表したバイクで、国内外で多くのライダーに愛され続けています。特にカフェレーサースタイルの象徴的なモデルとして、現在でもコアなファンが多いのが特徴です。このバイクが持つ魅力、そして時代ごとのモデルの変遷について、順を追って解説していきます。
人気の理由:シンプルで洗練されたカフェレーサースタイル
CB400FOURが誕生したのは1974年。国内向けの中型バイクとして登場し、当時のバイクのトレンドであった「カフェレーサースタイル」を取り入れたことで注目を集めました。カフェレーサースタイルとは、スポーティかつミニマルなデザインで、欧米を中心に流行したバイクのスタイルです。CB400FOURは、そのスタイルを純正で取り入れたことで、時代を先取りしたデザインとして評価されました。
このデザインの特徴は、低めに設定されたハンドルやシンプルな外観、集合マフラーの存在感です。特に集合マフラーの造形美はCB400FOURの象徴と言っても過言ではありません。見た目に一貫性がありながらも、余計な装飾をそぎ落としたデザインは、現代のレトロスタイルブームにもマッチしており、今も多くのライダーが憧れを抱くポイントです。
CB400FOURのエンジン性能と乗り心地
CB400FOURには、408ccと398ccの2つのモデルがあります。408ccのモデルは、CB350FOURのエンジンをベースに改良され、排気量を上げたエンジンが搭載されました。このエンジンは、スムーズな回転と力強い加速を実現しており、当時の中型バイクとしては上々のパフォーマンスを誇っていました。
また、エンジン音にも特徴があります。CB400FOURのエンジン音は、集合マフラーの設計により、独特の低音が響くため、ライダーにとっても聴きごたえのあるサウンドが楽しめると評判です。このエンジン音が、多くのファンを惹きつけ続ける理由の一つとも言えるでしょう。
乗り心地については、程よい車体の重さと安定感が魅力です。長距離走行でも疲れにくく、ツーリングに最適なバイクとしても評価されています。また、当時のバイクとしては珍しく、燃費も良好であったため、維持コストも抑えられる点が支持されました。
モデルの遍歴と改良点
1. 初期モデル:DREAM CB400FOUR(1974年)
1974年に発表されたDREAM CB400FOURは、先述の通り、カフェレーサースタイルを取り入れた408ccモデルです。エンジンは、前述したCB350FOURをベースにして排気量が拡大され、より力強い走行が可能となりました。
また、この初期モデルには低めのハンドルと、シングルシートに似たシートデザインが採用されています。スポーティかつミニマルなデザインで、多くのライダーにとって憧れのモデルとなりました。特に、集合マフラーの形状や、むき出しのフレームデザインが、エンジン部分の美しさを強調しています。
2. マイナーチェンジ:CB400FOUR-Ⅰ / CB400FOUR-Ⅱ(1976年)
1976年には、日本の中型免許制度の変更に合わせ、排気量を408ccから398ccに変更したモデルが登場しました。この変更は、日本国内での法規制に適合するためであり、性能面には大きな影響がありません。しかしながら、この排気量変更に伴い、いくつかのパーツにも改良が施されました。
特に、燃料コックの設計やホーンの位置が見直されるなど、細かな改良が加えられています。また、外観についても、ブラックカラーのサイドカバーが採用され、落ち着いた雰囲気がプラスされています。この年には、「CB400FOUR-Ⅰ」と「CB400FOUR-Ⅱ」の2つのバリエーションが登場し、Ⅰが低ハンドル仕様、Ⅱがアップハンドル仕様と、好みに合わせた選択が可能となりました。
CB400FOURのウィークポイントとメンテナンス
CB400FOURの魅力はそのデザインと走行性能にありますが、長年の経年劣化によりいくつかのウィークポイントも見られます。特に注意したいのが、エンジン周りと電装系です。
1. 発電量の低さと電装系のトラブル
CB400FOURは、当時の設計上、発電量が少ないことが弱点とされています。ヘッドライト常時点灯が義務付けられている逆輸入車では、電力不足に陥りやすく、ライトの明るさが安定しないこともあります。このため、電装系の部品交換やメンテナンスが重要です。特に、現代の高性能な一体型のレギュレーターレクチファイヤに交換することで、信頼性を向上させることができます。
2. マニホールドとキャブレターの劣化
長年乗り続けていると、マニホールドのゴム部分が劣化し、亀裂が入ることで二次エアを吸い込み、不調の原因となることが少なくありません。また、キャブレターも経年劣化で調子が狂いやすく、特にジェットの詰まりやボディのゆがみなどが発生することがあります。定期的にマニホールドやキャブレターの点検を行い、不具合があれば早めに交換することが、快適な乗り心地を保つためのポイントです。
3. メインキーやメーターギアの消耗
CB400FOURのメインキーは樹脂製で、長年使用すると劣化し、接点不良を起こしやすくなります。通電不良によるエンジン不始動の原因にもなり得るため、キーにガタつきが出てきた場合は、交換を検討すると良いでしょう。また、メーターギアのダンパーも劣化しやすいため、メーターの不具合が起きた際にはギアの点検を忘れずに行いたいものです。
CB400FOURが現在も愛される理由
CB400FOURは、その美しいデザインと程よいサイズ感で、今もなお多くのファンに愛されています。特に、1970年代のバイクでありながら、現代のカフェレーサーブームにもマッチするため、レストア車やリプロパーツが豊富に販売されている点も人気の理由の一つです。エンジン音や乗り心地にこだわるライダーにとっても、ノスタルジックでありながら走りに満足感を得られるCB400FOURは、まさに理想のバイクといえるでしょう。
まとめ:CB400FOURを乗り継ぐ価値
HONDA CB400FOURは、時代を超えて愛されるバイクとして、いまだに多くのライダーにとって特別な存在です。シンプルで洗練されたデザイン、そして乗りやすさを兼ね備えているため、レトロバイクとして所有する喜びが詰まっています。電装系やエンジン回りには経年劣化の課題がありますが、こまめなメンテナンスを行うことで長く愛用することができるでしょう。
現代では、リプロダクトパーツが充実しており、メンテナンスに必要な部品も比較的手に入れやすい環境にあります。これからもCB400FOURを受け継ぎたいライダーがいる限り、このバイクはさらに多くの人に愛されていくことでしょう。