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クラッチワイヤーへの注油の必要性

バイクの部品の中でも、より頻繁に動きがあるもの、より負荷がかかるものと言えばワイヤー類です。
特にクラッチワイヤーはギアチェンジの度に摩擦が生じていますので、注意していないと劣化が進んでします。
正常に作動しているかを確かめると同時に、メンテナンスを頻繁に行うことが重要です。

クラッチワイヤーはモデルにもよりますが、むき出しになっている部分もありますので、どうしても錆や潤滑切れなどが起こりやすいです。
また、常に摩擦が生じている状態ですので、見えないところで劣化が進んでいることもありえます。

クラッチワイヤーの劣化は、ある日突然感じられるというよりも、徐々に悪化していき、ついに危険な状態になることが多いです。
そのため、メンテナンスをして注油をしたら急にレバーの引きが軽くなってびっくりしたという人も多いはずです。
それだけ気付かずに劣化が進みますので、意識して定期的なメンテナンスメニューに加えるべきなのです。

クラッチワイヤーへの注油の手順

クラッチワイヤーへの注油方法は、応急的な措置としては、クラッチレバーを握ってむき出しになる部分に潤滑スプレーをかけるという方法があります。
とりあえずすぐにでもできることをしたいという場合は、まずはこの作業をしましょう。
その上で、ワイヤー内部への注油をしていきます。
内部への注油には、ワイヤーインジェクターという小さな工具が必要ですので事前に購入しておきましょう。

作業としては、まずレバーごと外しますましょう。
付け根付近にある調整ネジを押さえてから、レバーの凸部を合わせると外れます。
そのワイヤーにワイヤーインジェクターを挟んでからネジを締め込んでいくと、ワイヤーが動かなくなります。
その状態で、インジェクターのサイドにある穴に潤滑油スプレーのノズルを押し込みんで吹きます。

圧力で脇からオイルが漏れてくることもありますが、そのまま内部に注油できます。
固定しない方、ワイヤーの反対側を見ると、正しく注油されていれば潤滑油が流れてくるはずです。
しばらく注油をして、完全にワイヤーに行き渡ったら、ワイヤーインジェクターを外してレバーを取り付けます。
クラッチレバーの取り付けが完了したら、何回か握ってみて以前との握り心地を比べてみましょう。
明らかに軽く握れるようになっているはずです。

クラッチワイヤーへの注油はだいたい3カ月に1度実施すれば良いでしょう。
定期的なメンテナンスメニューに加えて、他のグリスアップ箇所と一緒にやると効率よく作業できるはずです。
クラッチワイヤーへの注油は簡単な作業ですので、メンテナンス初心者でも最初に取り掛かれる作業です。
どんなメンテナンスをしたらいいか迷っているなら、この作業からスタートしてみるのもありです。